知っているとダメになる動画講座


第一章
簡単カッコいい歩き・走りアニメの作り方(前編)

(C)乃美康治 (C)細馬信一・飛砂走石 (C)乃美康治

まずはアニメの基本中の基本、『人物の歩き』から行ってみよう!

『歩き』が完全にマスター出来たら、『走り』はその応用で出来るよ。



*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
レベル1
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
 【歩き・走りの基本を理解しよう】


みんな、ちょっと「コンパス」を用意してみてくれ。
コンパスを広げたときと閉じたときで、手に持つ部分の高さを比べてみよう。
コンパスは、広げたときは高さが低くなり、閉じると高くなってる。
コンパスを人間の足と考えてみよう。

(C)飛砂走石

つまり、足を広げた状態のとき背は低くなるんだ。
そして逆に、足を閉じた状態のとき背は高くなるんだ。

まぁ要するに・・、歩いたり走ったりすると体が上下するってこと。

これが、【歩き・走りの基本、その1】だ。



これさえ理解してれば、後は手足を交互に前に出せばOKとも言えるけど
実はもうひとつ大切なことがあるんだ。

それは、歩くいたり走ったりするときの人物の上半身
これについて解説しよう。


チンピラヤクザとかが威張って歩く様子を、
『肩で風切って歩く』って言うことがあるのを知ってるかい?

(C)乃美康治

肩を前後左右に動かしながら歩く様子なんだけど
これってなんとか自分を大きく見せようとしてる行動なんだって。

つまり逆に言うと、普通の人は歩くとき、肩をほとんど動かさないんだ。
(もちろん上下には動くけどね)

男性なら、軽く手を振る程度で、肩はわずかに動くだけでOK。

女性なら、手を含めて、上半身はほとんど動かさなくていいんだ。


って言うか、これは後でも解説するけど、
肩を動かして歩くと男っぽく見え、
腰を動かして歩くと女っぽく見える

ってことでもあるんだよね。


とにかく普通の歩きのとき、大人が大きく手を振って歩いてたら
不自然に見えちゃうよ。

基本的に、怒っているときとか、焦っているシーン等
ストーリーの演出上必要なとき以外
歩くとき上半身はあまり動かさないようにしよう。

これが、【歩き・走りの基本、その2】だ。



これは走りも同じ。
余裕のある走りは、上半身はあまり揺れない。
必死な走りになればなるほど激しく揺れるんだ。



キャラが必死に走るシーンは上半身を激しく動かし
普通に歩くシーンは、あまり動かさない。

演出上、男らしいキャラに見せたいときは肩を動かし
女らしいキャラに見せたいときは腰を動かして歩く。


と覚えておこう!





さぁ、やってみよう!


*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*
正面歩き
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*

このキャラたちを歩かせてみよう!
(C)飛砂走石 (C)飛砂走石 (C)乃美康治


歩くとき、いちいち両足をそろえてる人はいないよね。
まず、ちょっと片足を上げよう!
(あまり上げすぎないように)
(C)飛砂走石 (C)飛砂走石 (C)乃美康治
<A>


次に、【歩きの基本、その1】を思い出してみよう!
足を閉じた状態のとき、背は高くなるんだったね。
つまり、<A>の状態は、一番背が高くなってる状態なんだ。
頭の高さを低くして、上げた足を前に出し、もう一方を後ろにした絵を描こう。
(C)飛砂走石 (C)飛砂走石 (C)乃美康治
<B>


そしてさらに、もうちょっと
頭の高さを低くして、上げた足を前に出し、もう一方を後ろにした絵を描けばOK!
(C)飛砂走石 (C)飛砂走石 (C)乃美康治
<C>


あとは、それを左右反転して、反対の足を出す絵にすれば完成だ!
(C)飛砂走石 (C)飛砂走石 (C)乃美康治
<A><B><C><B><Aの反転><Bの反転><Cの反転><Bの反転>


この作画法は3枚描けば歩きが完成するという手抜き画期的な方法なんだけど
おもいっきりクセがあると言うか・・・、
この作画法での基準になる、頭が一番高くなってる絵って
プロのアニメーターの作画法でいう、中割りの絵なんだよね。

中割りの絵から、原画を作っていくという裏技的摩訶不思議な方法。(^_^)

だから、初心者の人は早く簡単に描けるからどんどん使っていいけど、
プロの人は、いくらスケジュールが押してても、ちゃんと普通に描くようにしようね!
(プロはこんなサイト参考にしねーよ、って突っ込みはナシで)



*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*
横向き歩き
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*

基本的なやり方は、正面歩きと同じ。

違うのは、棒人間とかシルエットのキャラなら左右反転しなくてもOK!ってことくらい。
(C)飛砂走石 (C)飛砂走石


(C)飛砂走石 (C)飛砂走石

正面歩きと同じく、3枚で歩かせてみたよ。

もっとなめらかな動きにしたいときは、
この絵の中間の動きの絵を描いて(『中割り』って言うんだ)
枚数を増やすといいよ。


一応、シルエットのキャラじゃないときの見本↓
(C)飛砂走石
(C)飛砂走石

まぁ言うまでもないとは思うけど
性別や年齢や職業、性格、体格、その時の感情などによって
歩きや走り方は全然変わっちゃうから、気をつけてね。



*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*
立体的歩き
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*

正面と横向き歩きがマスター出来たら、いろんな角度から見た歩きを描いてみよう!

(C)吾蘭澄椎 (C)吾蘭澄椎





*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
レベル2
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
【背景を入れよう】

個人製作アニメの場合、キャラだけが動いて背景がまったくない作品が多いんだけど
そういうのって、いかにもシロウト臭く見えてしまうんだ。

でもそれって逆に言うと、そこがどういう場所なのかがはっきり分かる背景が入ると
すごくカッコよくなるってことでもあるんだ。

歩き・走りアニメでは、背景は人物と同じくらい重要なんだと考えよう!


と言うわけで、歩いたり走ったりするときの背景の動かし方の解説だよ!

まぁ基本的に、歩いてるキャラの位置が動くなら背景は静止、
キャラの位置が動かないなら背景は引きってことは分かるよね。

キャラの位置移動 キャラの位置固定
(C)飛砂走石
(C)飛砂走石


でも、これにもすごく重要な基本法則があるんだ。



(C)飛砂走石

このアニメの背景の動きって、どことなくヘンだと思わない?

確かに歩いてるようには見えるんだけど、なんだか不自然だよね。


実は背景ってものは
「近くにあるものは早く、遠くにあるものは遅く」動かさないといけないんだ。

これが、【背景の基本、その1】だ。

って言っても、そんなに難しいことじゃないよ。

要するに、遠くにある物を動かさなきゃいいんだ。

(C)飛砂走石

ほら、この方が、すごく自然でカッコよく見えるよね。

これは何度も出てくる大事な法則だから、しっかり覚えよう!





*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
レベル3
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
【簡単カッコいい描き方のコツを知ろう】


さて、これまでの解説で、最低3枚描くだけで歩きアニメを作る方法を紹介したけど

みんなもう一度、【歩き・走りの基本、その1】【その2】を思い出してみよう!

歩くときは体を上下させ、上半身はあまり動かさないんだったね。

っていうことは・・・


歩き・走りアニメなら、上半身だけのシーンにすればいいんだ。

それなら3枚どころか、上半身の絵をたった一枚描くだけで
それを上下に動かせば、ちゃんと歩いて見えるんだよ。

実際、今のテレビアニメは、ほとんどこれなんだ。


シャレのわかる人だけクリック(1.3MB)
↑一枚絵を動かしているだけの例 (作:吾蘭澄椎)
どこかのアニメがインスパイヤされてるよーに見えるかもしれないけど
気のせいだ。


これは、簡単だからとか手を抜くためにって理由だけじゃなく、
こうした方がアップになるため、キャラの表情がよくわかり
感情表現がやりやすいって理由もあるんだ。

だから、もし歩くシーンが3つあるなら
そのうち2つは上半身だけで行こう!

その方が楽で簡単で、しかも画面が単調にならずカッコよく見えるんだ。

これが【歩き・走りの基本、その3】だ。



これだけマスターしたら、歩き・走りはクリアしたも同然だ!

走りアニメは、歩きより上半身を前に倒して
手足を早く大きく動かせば、基本的にOKだよ!




後編では、ちょっとだけ真面目な、普通のテレビアニメの動きを解説するよ。




第二章
簡単カッコいい歩き・走りアニメの作り方(後編)へ


みんな、くれぐれもココが、ダメになる講座だってこと忘れないでね。


ダメ講座 目次へ


トップページに戻る