知っているとダメになる動画講座


第三章
簡単カッコいい爆発アニメの作り方(前編)

(C)乃美康治 (C)乃美康治 (C)乃美康治

アニメを作るなら、やっぱりビルや宇宙船が大爆発するような
すごい迫力の戦闘シーンを作ってみたいよね。

つーか、『芸術は爆発』だぁああ!



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レベル1
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 【爆発の基本を理解しよう】


例題として、「レーザー光線が飛んでいって爆発するアニメ」を作ってみるよ!


まず、レーザー光線の軌跡と、爆発の始まりと終わりの絵(原画)を描くんだ。

もし、これをやらずにいきなり爆発の作画をやっちゃうと、完成した後になって
爆発の煙が大きすぎたり小さすぎたり、位置が変だったりして
リテイク(やり直し)ってことになっちゃうからね。

(C)乃美康治

さて、これを中割りして、動画を作っていくわけだけど・・・


等間隔で割ってみたよ。

(C)乃美康治


さぁ、再生してみよう!

(C)乃美康治


・・・・一応動いて見えるけど、なんだかノペーとした動きだよね。

メリハリが無く、見ていてあまり気持ちよくない。



と言うわけで、終わりの絵の原画に詰めて中割りしてみよう!

(C)乃美康治


さぁ、再生してみよう!

(C)乃美康治

極端に詰めると動きにメリハリが出るね。


両方比べてみようか。
(C)乃美康治 (C)乃美康治
等間隔 後詰め


こういう誇張した動きを『タメる』とか、『詰める』って言うんだ。

余談だけど、この爆発の煙みたいに終わりの絵の原画に詰めて中割りするのを『後詰め』
逆に、自動車の発進シーンみたいに初めの絵の原画に詰めて中割りするのを『先詰め』って言うんだよ。


まぁとにかく・・、爆発の動きは『後詰め』って覚えよう。

これが、【爆発の基本、その1】だ。




続いて、爆発をカッコよく魅せる基本的な方法をちょっと紹介するよ。



まずは、動きの微調整。

動きの最後の方の動画の表示時間を長くして
爆発の最後、ゆっくりとケムリが広がる感じを出すんだ。

(C)乃美康治



次に、エフェクト(特殊効果のこと:下の『うんちく』参照)を入れよう。

爆発した瞬間の動画の背景をベタで塗り
閃光のすごさを強調するんだ。

(C)乃美康治

ちなみに、この例では元の背景が白だったからエフェクトの背景を黒くしたけど
元の背景が黒っぽい(宇宙空間とか)場合は、当然エフェクトの背景は白くして
光の部分を黒くするんだよ。
要するに、写真のネガみたいなコマを一枚入れると考えればいい。


さぁ、再生してみよう!

(C)乃美康治


爆発の動きの基本は理解出来たかな?

だんだんカッコよくなって来たけど、これではまだ初心者っぽくて
見た人が、あまり褒めてくれない。

さあ、レベルアップしよう!





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レベル2
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【背景を入れよう】

初心者の人が爆発アニメを描いたとき、一番良くあるのがレベル1で紹介したような
ビームやミサイルが飛んで行って煙がボーンと広がるタイプなんだ。

こういう爆発アニメは、動きの練習としては重要なんだけど
他の人が見たとき、あんまり面白くは無いんだ。

だから、カッコいいアニメを作ろうと思ったら、ただ爆発を描くんじゃなく
『背景』を入れよう


そこがどんな場所で、何が爆発したのかが分かると
爆発アニメはすごく面白く、カッコよくなるんだ。


(C)乃美康治
レベル1での背景なし動画(他の動画に合わせて表示時間調整)



(C)乃美康治・未将崎雄・飛砂走石
背景あり、宇宙編



(C)乃美康治・飛砂走石
背景あり、ビル編



(C)乃美康治・幸三郎・飛砂走石
背景あり、学校編



どう?

この四つのアニメは、すべて同一の爆発の煙を使っているのに
背景が一枚入っただけで、
ただ煙が広がってるだけのアニメに比べて
すごく面白く感じないかい?


『爆発』の面白さってのは結局、『破壊』の面白さなんだ。

砂のお城を作っては壊す子供と同じ、原始的な破壊本能が刺激される楽しさなんだ。

それには、破壊される対象物が必要なんだ。


爆発をカッコよく見せたかったら『背景』を入れる。

これが、【爆発の基本、その2】だ。




さて、ここで第一章を思い出そう。

背景の基本ってのがあったよね。


【背景の基本、その1】
近くにあるものは早く、遠くにあるものは遅く動かす


↑これだ。


爆発アニメに背景を入れたら、当然この法則に従わないといけない。


すぐ近くでの小さな爆発なら、パッと光って一瞬で消え、
遠く離れた場所での爆発なら、ドーーーンとゆっくり動かさないといけないんだ。


(C)飛砂走石
近くの爆発



(C)乃美康治・飛砂走石
遠くの爆発



だいたい感じはつかめてきたかな?

次のレベルでは、もっと具体的な方法を解説するよ!





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+ う ん ち く +
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『エフェクト』とは?
 エフェクトとは直訳すると『効果』という意味ですが、アニメにおいて一般的にエフェクトと言うと『何かを強調したいときに与える特別な処理』のことです。

 『特殊効果』とも呼ばれ、爆発アニメで画面を一瞬真っ黒にしたりカメラを揺らしたりして、その画面の迫力をあげる処理を言います。

 例えば、キャラがびっくりして、
 Σ( ̄□ ̄;)
となった時の
 Σ
の部分なんかもそうですね。

 また「あたたたたた」と言いながらするパンチの手がいくつもあったり、美形剣士が剣を振ったとき軌跡に残像が残ったりするのもエフェクトと言っていて、けっこう広い意味で使われています。



 ちなみに・・・
 TVアニメ界のいわゆる『業界用語』で、火とか水・風等の『自然』な動きのことをエフェクトと言うことがあります。
 これは昔、TVアニメが始まったばかりのころ、擬人化されたサルやブタが夢のような世界でふわふわ二足歩行する絵は描けても、リアルな火や水や、風になびく髪の毛とかがまったく描けないアニメーターが多かったため、そういうリアルなものを描く専門の人をエフェクト担当と呼んだからだそうです。



第四章
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